■第15回十和田市写真コンテスト・応募総数213点■

<総評>

第15回十和田市写真コンテストの審査を終えて

 

日本写真家協会会員 日本大学芸術学部講師

十和田市出身 写真家 和田光弘

 十和田市では、この秋に全国的にも最大のイベントと言えるB-1グランプリが開催されました。その大成功ぶりは皆様ご存知のとおりです。

今回は、その最中にたくさんの人々であふれる会場に、見事な虹がでた写真があり、この度の最優秀賞となりました。

十和田市の大きなお祭りを祝うように、秋の大空に大きな弧を描いた虹はまるで十和田市の喜びを象徴しているように見えました。

今回は出展数こそ少なくはありましたが、上位はすばらしい作品が揃いました。特別賞を設けたプリントの技術も格段に進歩していると思います。

皆様が十和田市をそれぞれの感性で捉え、個性豊かな作品が出来上がること、たくさんの感動を頂く事が出来ますこと、本当に嬉しく思います。十和田市もどんなに嬉しいかしれません。

そして、皆様のカメラを意識してもっともっと輝いて見せる事でしょう。これからも楽しんで作品を創り上げてください。

最優秀賞

『虹のB-1グランプリ』

撮影者:

佐藤 幸一さん (十和田市)

撮影場所:

中央公園

作品へのこだわり:

B-1グランプリ会場に突如出現した虹のアーチにこだわりました。

審査員からの講評:

十和田市では今までの最大級とも言えるB-1グランプリが開催され、会場である陸上競技場の上に大きな虹が出た瞬間を捉えています。空の雄大さと会場の盛り上がり、その間にかかる虹とスケールの大きさがなんとも印象的です。

十和田市写真コンテスト

最優秀賞

『十和田湖黎明』

撮影者:

松林 操さん (七戸町)

撮影場所:

十和田湖紫明亭展望台

作品へのこだわり:

早い時間から紫明亭で待機、段々に雲海が出てきて空がピンク色に染まり、幻想的な情景でした。刻々と変化する十和田湖に感動し撮影しました。

審査員からの講評:

紫明亭からの朝焼けの美しい瞬間を捉えています。手前の緑から後方までの遠近感も良く出てます。中山半島、御倉半島も霧の中に見えて、フレーミングもしっかりしています。

最優秀賞

『夕暮れの図書館』

撮影者:

北構 和男さん (十和田市)

撮影場所:

官庁街通り

作品へのこだわり:

 

審査員からの講評:

今年完成した教育プラザを、1本の桜の木をポイントにして、薄暮の美しい時間帯に撮影してほんわりとした春の宵を醸し出しています。館内のタングステンライトと桜のライトアップも春らしさを増しています。

和田光弘賞

『サギの楽園』

撮影者:

小山田 誓志さん (十和田市)

撮影場所:

相坂下奥入瀬川

作品へのこだわり:

 

審査員からの講評:

奥入瀬川でサギの群れは大変珍しいと思います。また、霧が辺りに立ち込めていて大変幻想的です。モノトーンの画面にかすかに緑が見える様子も心に残ります。

特別賞

『黄金の雲流』

撮影者:

木村 清栄さん (青森市)

撮影場所:

十和田湖

作品へのこだわり:

 

審査員からの講評:

秋田県側から中山半島と小倉半島を入れた、幻想的な色彩の作品です。カーブを作る雲海はめずらしく、手前の黒の枝の塊が限りなく静寂な画面に生き生きとした動きをもたらしています。

特別賞

『朝陽の湖』

撮影者:

斎藤 茂さん (青森市)

撮影場所:

十和田湖白雲亭

作品へのこだわり:

 

審査員からの講評:

十和利山近くからの朝焼けは今までに見たことがない光景です。下方の湖の諧調が見えて、画面に更なる重量感をもたらしています。秋の朝陽が醸し出す神厳な一コマで大変印象的でした。

春の十和田賞

『”瞬”』

撮影者:

宮本 範道さん (十和田市)

撮影場所:

中央公園緑地

作品へのこだわり:

矢を写すため連写し、ようやく捉えました。

審査員からの講評:

連写を繰り返してようやく捉えた力作です。矢が宙を射抜くまさに一瞬の一枚。この一枚を狙ったエネルギーと心持が素晴らしい。アングルも今までにない角度だと思います。

春の十和田賞

『ライトアップホース』

撮影者:

菅原 さくらさん (十和田市)

撮影場所:

桜の広場

作品へのこだわり:

桜の花びらをまとったライトに照らされて...優雅なイメージです。

審査員からの講評:

桜の広場での撮影で、アートな馬をポイントにした不思議な写真です。ライトの位置や色彩が素晴らしい。ダイナミックなフレーミングもよいです。

夏の十和田賞

『UMAと天の川』

撮影者:

高岡 實さん (十和田市)

撮影場所:

駒っこランド

作品へのこだわり:

十和田市郊外には星空スポットがたくさんあります。

審査員からの講評:

力強いフレーミングで駒っこランドの遊具がまるで生きているように写っています。このように天の川が捉えられるなど、十和田の夏の夜の知られざる美しさを見るようであります。

夏の十和田賞

『湖上に華開く』

撮影者:

福田 和郎さん (八戸市)

撮影場所:

十和田湖休屋

作品へのこだわり:

バブル撮影でタイミングを合わせました。

審査員からの講評:

十和田湖湖水祭りのクライマックスシーン。ライトに飾られた遊覧船を入れながら、画面いっぱいに花火を入れてお祭りムードがあふれている。特にセンターの花火が印象的です。

秋の十和田賞

『紅葉の道の闊歩』

撮影者:

小笠原 正明さん (十和田市)

撮影場所:

官庁街通り

作品へのこだわり:

中央公民館の建物が撤去され、馬の背景が全く新しく、そして美しくなりました。

審査員からの講評:

朝の早い時間帯に、馬を手前にひきつけて捉らえ、紅葉に染まる駒街道の背景にカリヨンが見えてさりげないポイントになっています。

秋の十和田賞

『半島秋宴』

撮影者:

松橋 洋司さん (東北町)

撮影場所:

発荷峠展望所

作品へのこだわり:

雲の晴れ間を待っての出航です。

 

審査員からの講評:

手前の霧とポイントの遊覧船と中山半島の紅葉と小倉半島の形がそれぞれに大変美しく配置されています。手前の霧もちょうどよい晴れ具合で、半島の間に広がる霧もまた美しいです。

冬の十和田賞

『ブルーの世界』

撮影者:

逓駅 隆英さん (東北町)

撮影場所:

官庁街通りアート広場

作品へのこだわり:

撮影会でのモニュメントをズーミングして撮りました。

 

審査員からの講評:

ブルーを基調にしてアート作品のゴーストをポイントにズーミングの効果が大変よく出ています。幻想的なライトアップをさらに夢のように仕上げています。

冬の十和田賞

『ブルーライト・十和田』

撮影者:

附田 日出行さん (七戸町)

撮影場所:

官庁街通りアート広場

作品へのこだわり:

審査員からの講評:

LEDライトの青いライトをズームして撮った所です。

 

クロススクリーンフィルターの効果が良く出ています。冬の十和田の暖かさが伝わってきます。華やかな感じをよく表現できたと思います。

佳作

『マッピングショータイム』

撮影者:

相内 悦子さん (青森市)

撮影場所:

十和田市現代美術館

作品へのこだわり:

映像の中の人が多い時を狙ってみました。

 

審査員からの講評:

タングステンの光とブルーの光をマッチさせて、不思議な写真に仕上げています。今までにない視点だと感じました。

佳作

『光芒』

撮影者:

九嶋 祐さん (秋田県)

撮影場所:

銚子大滝

作品へのこだわり:

映像の中の人が多い時を狙ってみました。

 

審査員からの講評:

銚子大滝の光の光芒がアクセントとして画面効果を生み出しています。光の力強い線が印象的です。

佳作

『大地の収穫』

撮影者:

館山 昇さん (青森市)

撮影場所:

十和田市田代平近く

作品へのこだわり:

牧場から一瞬にして畑に。緑の大根畑が登場。人々が清々しく働いています。

審査員からの講評:

十和田市から田代平に行く途中の牧場が最近は大根畑に変わって、今までにない風景を見せています。また、新鮮な十和田の風景でもあります。

佳作

『豪華な山車が』

撮影者:

秋田 賢一さん (青森市)

撮影場所:

官庁街通り

作品へのこだわり:

 

審査員からの講評:

十和田市秋まつり合同運行で、薄暮のブルーの空とタングステンの光源がマッチして、しっかりした作品になっています。2台目・3代目の山車が飛んでいるのが残念です。

佳作

『光彩の渓流』

撮影者:

笹森敏雄さん (十和田市)

撮影場所:

奥入瀬渓流

作品へのこだわり:

 

審査員からの講評:

朝の光芒は良いですが、センターの木がやや真ん中過ぎます。もう少し空気感がほしいです。

佳作

『時を駆ける』

撮影者:

白山 健悦さん (おいらせ町)

撮影場所:

十和田市切田地区

作品へのこだわり:

桜咲く春の夜、30秒の長時間露光を30分間インターバル撮影し星野軌跡を表現しました。プリントは狙いである「フラワーホースと星の軌跡が際立つようモノクロでプリントしました。」

審査員からの講評:

今までの応募作品の中で現代美術館の馬のアートと星空とのコラボレーションは珍しく、目を引きました。カラフルな馬をモノクロに仕上げたのも新鮮です。

佳作

『春を待つ』

撮影者:

鹿内 秀雄さん (青森市)

撮影場所:

十和田市法量

作品へのこだわり:

洞穴から天界の星々を仰ぎ見るイメージでシャッターを切りました。

審査員からの講評:

魚眼レンズの面白さで洞窟の中からの世界を捉えた作品です。下弦の地表と空の様子が面白い写真を生み出し、空とハイライト部のコントラストも良いです。

佳作

『天空の湖』

撮影者:

中野渡 俊彦さん (十和田市)

撮影場所:

十和田湖瞰湖台

作品へのこだわり:

天空の雲が静かな湖に対称的に写り込んでいます。

審査員からの講評:

鏡のような湖面に美しい夏空が写っているすがすがしい作品です。遊覧船の波紋がさりげないポイントになっています。漠然としているので、画面にもう少ししまりが欲しいです。

佳作

『秋色.ブナ林』

撮影者:

佐々木 英夫さん (八戸市)

撮影場所:

惣辺、蔦林

作品へのこだわり:

ブナ林を歩き、古木に猿の腰掛を見つけたので、そこに狙いを合わせ周囲の紅葉をバックに入れ写しました。

審査員からの講評:

 

佳作

『夕霧立つ』

撮影者:

神 玲子さん (十和田市)

撮影場所:

十和田湖

作品へのこだわり:

久しぶりにフィルムカメラを持って出かけ、一瞬辺りが白くなり、今だと思いシャッターを切りました。すぐ消え、撮れたかなとドキドキでした。

審査員からの講評:

夕霧が立ち込めて、晴れた合間の一瞬を捉えた力作です。遊覧船がポイントになって画面をまとめました。

佳作

『迫力』

撮影者:

サーミエント マイケルさん (十和田市)

撮影場所:

官庁街通り

作品へのこだわり:

秋まつり、大太鼓の出番を待っている間にこの写真を撮りました。

審査員からの講評:

山車の囃子の上からのアングルは大変珍しいです。太鼓の男性の力強さが間近に伝わってきて、観客の人々の表情も見られて面白い作品です。

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